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その上級生のことを僕は正直嫌いだったが、それは、いびってくるというか、嫌なことをよく言ってくるからで、だからできるだけ関わらないように、距離を置いて接していたのだけど、一度だけなぜか遊びに誘われたことがあって、本当に嫌だったのでなんとか断ろうと試みたけれど、とうとう断りきれず次の週末に遊ぶ約束をしてしまったのだった。
その遊びの内容というのがまたざっくりしていて、「自転車で遠くまでいく」、という遊びだった。けっこう遠くまで行くことになるだろうから、水分は多めに持っておいたほうがいい、それから多少のお金も持っていったほうがいい。という、またざっくりした注意事項を告げられ、僕は母にそういうことだからと説明し、少しのお小遣いをもらって、当日に備えたのだった。

当日は雨だった。
集合場所に行ってみると、もう一人来るはずだった水野歯科の息子が、家族で出かけるからという理由で来ておらず、上級生と二人だけになってしまった。雨だし自転車で遠くというのは無理だということになって、もう帰りたかったが、「どこかには行くべきだ」という上級生の謎の使命感により、近くの日進書房という本屋に行った。

一通り文房具を見た後、コミックコーナーに行くと、ドラゴンボールの31巻が発売されていた。上級生はひどくテンションを上げ、31巻を購入する意思を示したが、なぜだか「お前も買え」という話になった。ドラゴンボールは好きだったが、特に単行本を揃えているわけではないし、気軽に漫画の単行本を買うような環境に身を置いていなかったので、拒否し続けたら、「100円出すからお前も買え」という話になった。
それでも拒み続けたが、断りきれなさに、410円のうち100円出してもらえるのはお得なのではという気持ちが加わって、ドラゴンボール31巻を購入した。

家に帰って早速31巻を読んでいると、「あげたお小遣いでなぜ漫画を買ってきているのか」と母に質された。「100円出すと言われたから」と答えるも、答えになってないことは自分でもわかって、険悪なムードのなか黙って31巻を読み続けた。
31巻は、神様と融合したピッコロとセルが闘う巻で、セルの誕生の秘密が語られていた。

それから半年くらいして、「あのときの100円返せ」という話になった。意味がわからず、なんて理不尽なと思い、「こいつは借りた金を返さない」とまわりに広められようが、頑なに返さなかったが、利息がどんどんついていると言われるとそれは困ると思って、利息を含めた110円を支払った。

この男許すまじ。と、僕は復讐を心に誓ったが、その上級生のスクールカーストが案外低いということを知った今では、まあいいか別にという気分になっている。というのは、どういうことなんだろうか。かわいそうだと、思ったんだろうか。ということを繰り返し考えている。
と言いつつ大して本気で考えていないかもしれない。

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自己紹介:
浅井浩介


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わっしょいハウス
「スポット」
2014年7月29日(火)~8月3日(日)
@北品川フリースペース楽間

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